【サッカー入門編】スローインって何?わかりやすく解説

 試合中に、キーパー以外の選手が手を使ってプレーしている瞬間を見た事がありますか。キーパー以外の選手は手を使ってプレーする事ができませんが、スローインを行う瞬間のみ手を使う事ができます。試合中に頻繁に行われるスローインですが、細かいルールを理解していない人は多いのが事実。

 今回は、スローインについて初心者の方にわかりやすく解説していきます。

スローインとは

 ボールが完全にタッチラインを超えてフィールドの外に出た時に、タッチラインを超えた位置から、ボールを出してしまった選手の相手のチームが両手を使ってボールをフィールド内に投げてプレーを再開する事です。(タッチライン:図1の黄色部分

 しかしながら、ただフィールド内に投げ入れれば良いという訳ではなく、スローインにはいくつかルールが存在します。ルールに沿って投げないとファウルスローになってしまい、相手チームにスローインが与えられてしまいます。ファウルスローになってせっかくのチャンスを潰したり、ピンチを招くことのないように、しっかりとスローインのルールを把握しておきましょう。

図1
(図1)

スローインのルール

 スローインは手でボールを投げてプレーを再開するというシンプルな動作ですが、意外と複雑なルールも存在します。ここでは、スローインを大きく8つに分けてルールを紹介しています。一つ一つ見ていきましょう。

  1. スローインを行う選手(スローワー)は、サッカーフィールドを向いて、両足の一部をタッチライン上または、タッチラインよりも外側の地面につけていなければならない。助走から勢いをつけて投げる際も足は地面から離れてはいけません。逆に言えば足の一部分が地面についていればファールスローにはならないので、つま先立ちなどはファールスローにはなりません。
  2. スローインは両手を使って、頭の後ろから頭上を通して行わなければならない。このルールが無いと、いろんな投げ方が可能になってしまい、ルールを定める事が難しくなってしまいます。このルールのおかげでスローインの基本的な投げ方は統一する事ができています。頭の前で手首だけで投げてしまうというようなファールスローは実際のプロの試合でも比較的多く見られます。
  3. ボールが手から離れて、タッチラインの内側に入った瞬間からプレー再開となる。
  4. スローインから直接ゴールして得点する事はできない。投げたボールが直接相手ゴールに入った場合は相手のゴールキック、自ゴールに入った場合は、相手のコーナーキックで再開されます。
  5. スローインが行われる時、相手の選手は投げる地点から2メートルは離れていなければならない。
  6. スローワーは、他の選手がボールに触れるまで、ボールに触れる事ができない。
  7. スローワーが続けてボールに触った場合は、相手チームの間接フリーキックになります。
  8. スローインはオフサイドにはならない。オフサイドポジションにいてスローインでボールを受けてゴールすることは可能です。

スローインをする時によく起こるファールスローの事例

 スローインをするときによく起こるファールスローの事例をご紹介します。

 よくあるパターンを覚えておくことで、ミスを防ぐ事ができるので、覚えておきましょう。

  • 近くの味方にスローインする時にボールを頭の後ろまで持っていかないうちに投げてしまう。
  • 急に投げる方向を変えようとして、体を投げる方向に向けずに腕だけをひねって投げる
  • フィールド内に片足または、両足が入っている状態でボールを投げる

スローインのミスを減らすために覚えておくべきこと

  • フィールドに面して、体を投げる方向に向けてボールを両手で持ち頭の後ろから前方に投げる。
  • ラインは踏んでも大丈夫。片足、または両足が完全にラインの中に入っているとダメ。
  • 投げ終わるまでは、両足ともグラウンドにつけておかなければならない。

 この3つの事を頭に入れておくだけで、ファールスローを圧倒的に減らす事ができます。しっかりと覚えておきましょう。

スローインがやり直しになるケース

 スローインがやり直しになるケースについても覚えておきましょう。

  • プレイヤーが投げたボールがフィールドに入らなかった場合
  • ボールがタッチラインの外側でバウンドして、その後にフィールドに入った場合

たかがスローイン、されどスローイン!

 日常のトレーニングでは、シュート練習をしたり、ドリブル練習に時間をかけていると思いますが、「たかがスローイン」と軽視せずに正しいスローインができるように心がけましょう。うまく行う事ができれば、そこからチームのチャンスを広げる事もできます。特にロングスローは、うまく行えば決定的なチャンスを演出する事も可能なので、しっかりとルールを理解して正しいスローインからのプレーで得点を狙ってみてください。